タイプライターが欲しいけどどこで手に入るの?お勧めの機種は?注意点は?
タイプライターに興味を持たれた方。手動式タイプライターの新品が手に入らない今、タイプライターが欲しいけどどこで手に入るの?お勧めの機種は?注意点は?そんな疑問にお答えできればと思います。電子式は現在でも新品タイプライターが販売されております。
令和になった今、新品の手動式タイプライターは販売されていません(※)が、今でも専門店やオークション、フリマサイトなどの個人間取引、アンティークショップなどの雑貨店で中古の手動式タイプライターを手に入れることができます。それぞれメリット/デメリットがあるので見てみましょう。
※正確には一部生産されているものもあるのですが、お勧め出来ない機種となりますのでここでは対象外としました。
タイプライター専門店でオーバーホール済の中古タイプライターを購入するセレクトで、金額は高くなってしまいますが機能的にも完全なタイプライターを入手することができます。間違いない高品質なタイプライターをすぐに使えるのでお勧めできます。当店の中古タイプライターの販売リストはこちらから。
安価で手に入れることができるが、埃や汚れが蓄積されており衛生面で懸念がある。また完動品とあっても長年メンテナンスされていないのでタイプライター本来の魅力を感じることができない。重要な部品が欠品していたりすることもあるのである程度の目利きが必要。実用で使うには手に入れた後に専門店へオーバーホールを依頼するのがお勧め。
手に入れた後に専門店へオーバーホールを依頼すれば、安価で綺麗な軽快に動作するタイプライターを手に取ることができるのでお勧めできる入手方法です。
英語力が必要となるが、特に日本で人気のアンティークタイプライターは日本より安く買うことができることも。日本での個人間取引と同じデメリットがあるのはもちろん、文化の違いによるトラブルにも注意が必要。アンティークタイプライターをお探しの方は検討してみては。
基本的には「オークションサイトやフリマアプリで購入する」と共通になります。ここでは海外通販・個人輸入でのデメリットをお伝えします。
実物を手に取って見ることができるのが一番のメリット。店舗なので個人間取引よりは安心に購入できるがお店選びは慎重に。特にメンテナンス済というキャッチコピーに過度な期待はしない。メンテナンスなしのジャンク品と謳っているお店のほうが実は正直で良心的かもしれない。
タイプライターは100年ほど前のものから30年程前の比較的新しいものまで幅広い年代とモデルがあります。それぞれメリット/デメリットがあるので見てみましょう。
黒いボディーに丸いガラスのキー。タイプライターといえばこのルックスという方が多いのではないでしょうか。Underwood Four Bankなどが有名です。ここではこの年代のタイプライターをアンティークタイプライターとして定義します。
アンティークタイプライターほどではない比較的新しめなイプライターのことをクラシックタイプライターと定義しました。olivetti valentineやブラザーなどのタイプライターが一般的です。稀に手動式タイプライターに電源がついている様な電動タイプがありますが(電子式タイプライターではない)、こちらは当店では修理不可となりますのでご注意ください。
動作確認済やメンテナンス済のものを購入したが調子が悪いとのご相談が増えています。 メンテナンス済、調整済と謳っているものもがあるので見極めが重要です。例えば、専門店で通常行われるオーバーホール作業は分解洗浄後に注油や調整を行いますが、注油という作業は油の種類や適切な量が分からないと最初は問題なくても使っているうちに調子が悪くなってくるものです。そして最も重要な文字のアライメント調整(ピアノでいう調律)まで作業されていることはほとんど見かけません。つまり専門店のメンテナンスとそうでないお店のメンテナンスでは同じ言葉でも内容がまるで異なります。参考までに当店には他店でメンテナンス済と謳われたタイプライターを調子が悪いと持ち込まれることもあるのですが、残念ながら油でベトベト、見た目だけ綺麗にしただけで調整など一切されていないものばかりです。酷い場合は新品のリボン付きといって、規格外のリボンがついているものさえあります。これはハイオクガソリン仕様の車にレギュラーガソリンを入れているようなもの。走れることは走れますが馬力は大幅に下がってしまいます。タイプライターも同じで規格外のリボンを装着すると綺麗に印字できません。メンテンス済、動作確認済という商品は手間賃も含まれているので当然お値段はお高めになる傾向にあります。お試しでその場だけ使用できればいいのか。何年も何十年も長く使っていきたいのかも考えて慎重に検討されたほうがよろしいかと思います。長く使っていきたいのであればメンテナンスなしのジャンク品を購入して専門店にオーバーホールを依頼するほうがトータルではお安くなります。
このようにタイプライターを手に入れるには、デザインはもちろん、価格や程度など幅広くあるので選択は簡単ではないかもしれません。それでもタイプライターはしっかりメンテナンスすれば末永く使用できる機械です。当店にオーバーホールに持ち込まれるタイプライターはご両親から受け継いだタイプライターをお子さんまで代々タイプライターを引き継がれることも珍しくありません。このページを通じてもしかしたら一生ものになるかもしれない自分好みのタイプライターを探すお手伝いが出来たら嬉しく思います。
最後にタイプライター専門店としてのお勧めは以下となります。